調剤薬局への経営支援は承継問題も重要

中小の建設会社や小規模スーパーなどの経営者が、自分が引退した後は身内に事業を引き継がせる例はいくらでもあります。しかし同じように中小規模が多い調剤薬局の場合は子供に跡を継がせるのが難しいことが多い事情があります。それは子どもが薬剤師として経営を引き継ぐ場合、当然ながら薬剤師の国家試験に合格して免許を得る必要があるからです。簡単に継げない理由はこの国家試験の存在です。
大手企業であれば薬剤師の資格を持たなくても経営責任者として業務に携わることができますが、いわゆる開業医の門前薬局を1店舗だけ経営しているという多くのケースでは、免許を持たない親族が経営者となって外部から薬剤師を雇用して事業を継続するというのは人件費がかさむので経営的に厳しいのが実情です。店舗を引き継ぐ意思があり、薬剤師免許を取得する身内がいればよいのですが、いない場合は厳しい局面に立たされます。小規模薬局のビジネスサポートをする専門企業はこの承継問題も重要課題として経営支援するので小規模薬局経営者にとっては大切なブレーンになります。

地域密着だからこそ閉店しづらい小規模薬局

調剤薬局業界の特徴は多くが中小企業規模であるということです。およそ7割が1店舗のみの経営というデータもあります。さまざまなビジネス分野では大手の寡占傾向が進んでいるのに、薬局業界の場合は大手のシェアは意外に小さく、小規模店舗が全国津々浦々の地域に密着して経営している実態が浮き彫りになっています。
地域にある開業医施設のそばには、必ずと言っていいほど薬局が存在しているのが実情です。地域に根差し、地域住民にとっての健康管理の拠点としての役割を長年にわたって果たしてきた存在意義は非常に大きいのですが、そうした環境が安易に閉局することが心情的に難しい状況も生んでいます。一心同体ともいえる門前の医院の医師や、長年の付き合いが多い地域の患者のことを考えると、高齢になったし身内の跡継ぎもいないからといって、簡単に店をたたむことは難しい現実があり、こうした心理的負担の軽減を図るのも専門企業の経営支援策の一つです。

親族内承継も親族外承継も容易ではない現実

以前は小規模な調剤薬局の承継は子どもや親族に経営権を譲る親族内承継がよく見られましたが、最近は変化も出ています。ライフスタイルの多様化で、好きな道を歩みたいという考えが子供の世代に浸透しており、親も容認する傾向が強まっていることがあります。
小規模事業の経営は黒字であっても経営者の長時間労働などの問題もある上に、ドラッグストアの急伸長という新たなライバルの出現で先行きが厳しい環境もあります。長年苦楽を共にしてきた優秀な従業員である薬剤師に経営権を譲る親族外承継もありますが、これも相続税や贈与税を支払う必要があるというハードルがあり、容易ではありません。承継したくてもお金の算段がつかないというケースは今後も増える可能性があり、そうしたトレンドに対応するのも小規模薬局の経営支援をビジネスとする企業の重要な役割です。

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